カイロプラクティックについて
『カイロ・トライアングル』
カイロプラクティックの語源は、ギリシャ語の『手』カイヤーと『技』プラクティコスの合成語から生まれたと言われています。カナダ生まれのアメリカ人であるD.Dパーマーが新しい治療法を発見したときに、友人でもあり患者さんでもあった言語学者のR.Sウィードが名づけたと伝えられています。それは今から130年前の1895年のことでした。それから『カイロプラクティック』という言葉が、全世界にひろがっていきました。
カイロプラクティックの特徴の一つとして、『カイロ・トライアングル』があります。わかりやすくいえば、人間のからだを『構造的・内科的・精神的』にみるということです。
現代医学は、人間のからだをできるだけ細分化する方向で進んできました。その結果、とくに伝染病や、救急医療などの分野では、本当にすばらしい成果を収めてきたといえると思います。
しかし現代では、社会全体が高度に複雑化してきたことにより、今までになかった新たなストレス、情報化、高齢化という問題がでてきました。これに伴って、新たなタイプの疾患が増えてきているのも事実だと思います。数々の不定愁訴をはじめ、心身症、さまざまなタイプの腰痛、肩凝り、頭痛、倦怠感などです。
今後は、カイロプラクティックが、こうした新しいタイプの機能性疾患、慢性疾患にも対応していけるように役割を果たしていかなければなりません。
日本カイロプラクティックアカデミー(6年制・大阪)では、6年間の医学教育がカリキュラムのなかにぎっしり組み込まれています。一見、カイロでは使わないのではないかと思われるような『救急医療、放射線学、脳神経外科学、産婦人科学、薬理学、病理学、内科学、整形外科学など…』学科は、医学教育すべてです。
ここに、カイロプラクティック学の学科と実技が6年間加わって、腕を磨いていくかたちになっています。こうして、からだの仕組みのことを総合的に理解しながら、じっさいに治す方法を学んでいるのです。
たとえば、生理痛が腰痛としてあらわれたりすることがあるように、内科的なつながりと整形的なつながりの関係、そしてお互いの関連筋の関係がよくわかるようになってくると、治りも早く、さらには再発しないように心掛けることができるようになると思います。
よく病院で『レントゲン異常なし』といわれたけれど、じっさいはまだ治っていないので診てほしいといって、来院される患者さんがみえます。そこで、この『内臓=体性反射』という仕組みを知っていれば、力になれることもよくあります。さらに、21世紀は、『心の時代』といわれていますように、心とからだの関係についても非常に密接な関係があると思います。
これからも皆様のお役に立てますように努力していきますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。