股関節の痛み
『変形性股関節症の原因と対策』
◎女性に多い理由と中殿筋のトレーニング方法
変形性股関節症で来院される患者様は非常に多くみえます。これは、股関節の軟骨が徐々にすり減って、骨を含め関節まで変形してくる症状で、痛みや歩行障害を伴ってきます。
原因は、加齢、先天性股関節脱臼、ケガなどによる後遺症と言われ、女性に多く見られるのが特徴です。
なぜ女性に多く見られるかと言いますと、じつは40 代、50 代に入ってくるいわゆる更年期の時期は、何かと忙しく、ホルモンのバランスが崩れやすい時期でもあります。
卵巣のエストロゲンは、副腎皮質ホルモン、血糖値はすい臓と関係しています。すい臓の関連する筋肉は、背中の広背筋となります。
そして、意外な起こり方なのですが、この広背筋が筋力低下を起こしますと、歩行時の骨盤の前後の動きが悪くなり、仙骨にまで影響が出始めます。さらに、この仙骨の動きが抑制されると、下肢 を横に開くお尻の筋肉:梨状筋が(この筋肉の下から坐骨神経がでています)筋力低下を起こし、その結果、股関節の動きがだんだん悪くなっていくのです。
変形性股関節症は、初期の段階、進行期の段階、末期の段階とあります。できるだけ早い段階で、治療をはじめ、手術は最終的な方法としたいものです。
【中殿筋のトレーニング方法】
初期の時期には、股関節を支える為の中殿筋のトレーニング方法がありますので、ご紹介いたします。
横向きに寝て、上になった足を伸ばしたままゆっくりと10回〜20回上下します。これを1日2回、朝晩の調子のよいときに行って、徐々に筋力をつけていきます。
※ただし、痛みが強く出ている期間は行わないでください。
保存療法としては、股関節への負担を減らすため、体重のコントロールをすることも心掛けながら、より早い段階でカイロプラクティック治療をしていくことが大切です。